療養中の過ごし方

骨折療養中は、患部だけでなく全身状態や日常生活にも気を配り、骨の癒合を促すとともに、全身的な健康をよい状態に保つようにしましょう。

食生活

骨の形成を促すタンパク質、カルシウム、ビタミンDやKを多く含む食品を十分とることは大切ですが、全体としてかたよりのないバランスのよい食事を心がけましょう。骨折のために運動量が減っている場合、できるだけ毎日体重を計り、カロリーオーバーにならないように気をつけることも必要です。

運動

骨折療養中でも、骨折部の固定を保ちながら日中はできるだけ活動して体を動かしましょう。
よく動くことで全身の血行がよくなり、骨の癒合も促されます。
寝てばかりいたり、座りっぱなしでいたりすると、筋力低下にもつながるのでよくありません。

禁煙

タバコは骨の癒合を阻害する大きな要因の1つですので、骨折治療中は禁煙しましょう。

入浴

医師の許可があれば入浴も積極的に行いましょう。全身の血流をよくすることは、骨の癒合にとてもよい影響を与えます。

  • ギプス固定をしているときの入浴法
    ギプスを乾いたタオルでくるんでから、大きめのビニール袋(脚なら厚手 のゴミ袋など)で包み、輪ゴムとテープでしっかり密封します。 輪ゴムはきつくなりすぎないように気をつけましょう。乾いたタオルでくるむのは、汗でギプスをぬらさないためです。
    もし入浴中にギプスが濡れてしまったら、水分をタオルで拭きとり、ドライヤーで乾かします。
    内部に水が入り、なかなか乾かないときは医師や看護師に相談しましょう。
こんなときは診療所・病院に連絡を
ギプス固定中はギプスの中を直接見ることができないので、痛みなどの感覚、ギプス周辺や末梢の皮膚の様子を観察して、ギプス内でトラブルが起こっていないかどうかチェックします。 次のような場合は診療所・病院に連絡しましょう。
  • 痛みがだんだん強くなる
  • 腫れなどのためにギプスがきつい
  • ギプスがあたる場所がありつらい(縁、内部)
  • 手足の場合、末梢が冷たくなったり、紫色になったり、感覚が鈍くなったりしたとき
  • 指など、動かせていたところが動かせない
場合によっては、ギプスを一度はずして中の状態を確認し、新たに固定し直す必要があります。
ギプスがあたっている皮膚に傷ができたり、神経が圧迫されていたりすることもあるので上記のような症状があるときは遠慮なく診療所・病院に相談しましょう。